嫌な上司との会議で「結局何が言いたいの?」と言わせない資料のデザイン

 

 

「で、結局何が言いたいの?」

 

会議の場で上司からこんなセリフを投げかけられたことはありませんか?

伝えたいことはきちんと資料なり、プレゼンの内容なりに盛り込んでいるはずなのに会議の場で上司に伝わらないのはなぜでしょう?

「上司の頭が硬いからだよ!」は今は無しで(笑)

いまいち感触の悪かったプレゼンやその時作った資料を思い返してください。

 

伝えたいことは一つに絞りましたか?

 

もしハッキリと一言で表せるメッセージがなかったのならそれが上司に自分の話がうまく伝わらない原因です。

 

実は僕も前々から「何が言いたいのかがわかりにくい」と言われることが多くて。

自分では首尾一貫したメッセージを発信しているつもりでもなかなか相手に理解してもらえない。

社会人としても、ブロガーとしてもこれはマズいよなってことで、この問題を解決するために最近「伝えることのプロ」であるデザイナーさんの本を読み漁っていたんですが、

何冊か読んでいるうちに気づいた共通点がこの「伝えたいことは一つに絞る」だったんです。

何を伝えたいのか明確にしないままだとターゲットの心に響くものをつくることはできません。

知りたいレイアウトデザイン/ARENSKI 著』P016 2.伝えたいことを明確にする

 

全てを伝えようとするデザインは、結局のところ、何も伝わらないデザインにしかなり得ない。

なるほどデザイン/筒井 美希 著』P045 7つ道具 その1 ダイジ度天秤

 

きちんと情報が整理されているデザインを制作することができれば、読み手は瞬時にその制作物の目的を理解できますし、心にも残ります。

デザイン入門教室[特別講義] 確かな力を身に付けられる ~学び、考え、作る授業~ (Design&IDEA)/坂本 伸二 著』P067 Chapter:2 15 逆ピラミッド

 

1 output

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1 message

 

基本的に一つのアウトプット(プレゼンなり、資料なり、記事や広告)に対してメッセージも一つ。

1つのメッセージを伝えるためにだけに、様々な論理や、図表を駆使して根拠を述べていくのが一番スッキリとして伝わります。

  • 主:自分が相手に理解してほしいメッセージ
  • 従:メッセージの正しさを証明する情報

まずはこの主従関係を自分でキチンと把握することからスタートです。

何が言いたいの?を防ぐために言いたいことをラフに起こしてみる

情報を全て出し切る

メッセージを伝えるには、納得させるための材料である論理やデータが何個か必要ですよね。

言いたいことだけ言って終わり!

これでは伝わらないので。

まずメッセージの正しさを裏付ける論理やデータといった『情報』を1つ1つピックアップしていき全て出し切ります。

紙でもメモアプリでも何でもかまいません。

ちなみに今回の記事を書くにあたってツマルトが書いたラフはこんな感じ。

ツールは『コンセプト』という無料のくせに恐ろしく高機能なドローイングアプリです。

コンセプト

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言うなれば

世界堂の画材を好きなだけ使ってお絵描きができるような感動。

直感性で言ったらIllustratorよりも断然使いやすいと思う。
とかベジェ曲線もまともに扱えない奴が言ってますけれども。

ここで「なんとなくこんなことを言いたい」とボンヤリ浮かんでいたメッセージがかなり頭の中が整理されていくはずです。

 

情報を出し切ったら絞る

伝えたいメッセージに説得力を持たせるための情報というパーツを全て出し揃えたら、本当に必要なものだけに絞ります。

ラフを書く目的は書きすぎを防ぐこと

伝えたいことに説得力を持たせたいがために、

 

  • この論理も言っとこう
  • このデータも載せとこう

 

こうやってメッセージを補強しているうちにヴォリュームが増えすぎて、自分では理屈が通っていると思っても、相手には結局どれが言いたいことなのかがわからなくなってしまうということが起こりがちです。

最悪、書いているうちに何が言いたかったのか自分でもわからなくなってしまうことも…。

伝えたいメッセージを自分でボヤかさないために、ラフスケッチでまずは情報のパーツを全て出しきり、そこで決めたもの以外は使わないようにします。

寄り道禁止!

 

デザイン上の『主役感』をもたせる

パッと見でも言いたいことはなんとなくわかるを作ればいい

文章を書くのが好きな人がやりがちなのが

読み進めていくと段々と理解が深まってきて、最終的に伝えたいことを見つけてもらえる

みたいな構造。
でもこれって全部読んでもらえる前提なんですよね。

緻密に組み立てられた論理の階段を一つでも飛ばすと何が言いたいのかよくわからないようになっているから、伝わる人の数も限られる。

上司がこの選考からもれたらアウト。
上司の読解力なんて信用してはいけません。

一番伝えたいことはデザイン的にもわかりやすく、一番目立つようにしておきましょう。

 

一番大きな字を使う

[box class=”black_box”]

色を目立たせる(字の色を変える、背景を塗りつぶして字を白抜きにする)

 

 

周囲を開ける

 

 

枠で囲む

 

ここでの審査基準はたった一つ。

離れてみたときに最後まで認識できるのが伝えたいメッセージだったらOK。

すごいシンプルですよね。

この辺りはこちらの書籍に詳しく載っています。

言葉選びもデザインの一部

❶人に何かを伝えるための全ての機会(会議用のプレゼン資料、販促POP、Web上の記事など)において、一度に受け取ってもらえるメッセージの量には限界があるから、一つに絞ったほうが伝わりやすい

❷言いたいことは1つにしぼる、これだけ。

❸1output = 1message

 

同じことを言ってるんですけどどれが一番伝わるのが早いですかね?

どこで読んだのか忘れてしまったんですが、デザイナーさんの言葉で偉く感動したのが、「相手の脳に伝わるスピードを0.1秒でも短くするのがデザインの仕事」という言葉。

深く理解してもらおうとか、正しく理解してもらおうと欲張りすぎて僕みたいな素人は文章を書きがちですが、伝わる速度にこだわるっていう考え方はプロのデザイナーさんならではの視点ですよね。

例えば、❶案。

条件→理由→結論

たしかに伝えたいことは正確に伝わるだろうし、論理性も含まれてて納得感は高いです。

全部読んでくれれば。

これだとよく読んで考えてもらわないと伝わらないんですよ。

最悪『字の塊』として処理されてしまう。

 

その点❷、❸案はメチャクチャシンプル。

なんならここだけ目に写ってくれれば同じような問題を抱えている読者に

「あーだから自分の伝えたいことは伝わりにくいのか」

と一瞬で伝えられます。

 

伝えたいことは

  • 内容を一つに絞る
  • 視覚的に目立たせる

これだけではなく

メッセージそのものも、論理性すら取っ払って、考えなくてもわかるほど直感的に言い切ってしまいましょう。

「何が言いたいのかよくわからない。」

 

こう言われがちな人は兎角、アレもコレも伝えようとしすぎてしまうので、それはまたの機会にとグッと堪えて、まずは一つだけに絞りましょう。

ふー、なんとか一つだけに絞ったぞ。

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