どーも、21歳の頃、ジーンズショップでアパレル販売をやり始めてから、今ではホームセンターのおじさんになった販売一筋のツマルトです。
販売の仕事ってホント大変ですよね。
時たま人間の尊厳を踏みにじられるような理不尽な目に合うのにビックリするぐらい給料安い、休み少ない、長時間拘束、辛いと思うのも当然です。
でもいざ転職って言っても、辞めたところでこんな自分に果たして価値なんてあるのだろうか?
そう思ってなかなか一歩を踏み出せない人も多いと思います。
大丈夫、辞めるために今の仕事を利用するというプロセスをキチンと踏めばアナタの白紙のキャリアや自信のなさは払拭できます。
販売を辞める前にやっておかないと後悔すること
会社を、店を、売り場を最大限に利用して学んだか?
学ぶというのは受け身的に「仕事で揉まれて身についたような気がする」といったレベルのことではないです。
自分のキャリアにとって身につけておけば絶対に応用が効く技能としての知識を得るために最大限に仕事を利用したか?ということです。
もし答えが「え?…いや何も…」というなら一度思い直して、上司に辞職の意向を伝えるのはあと一年待ってください。
その一年を使ってアナタの転職市場における価値をトコトン高めてから販売の仕事を『卒業』しましょう。
販売を辞める前に現場にいるというメリットを最大限に利用する
販売の仕事の一番の面白いのはお客さんの反応が即座にわかる、これです。
これが問屋ならまだしも、メーカーにもなれば商品が実際に使う人のところに届くところを見ることは稀ですし、届け方を個別に工夫することも一苦労です。
ですが、販売の現場では例えば、
朝閃いたアイデアを
昼にカタチにして
夕方にはバンバン売上が立つなんてことはザラにあります。
自分のアイデアに対する合否、データが即取れるんですね。
こんな美味しい状況を利用しない手はありません。
もしかしたらアナタは今、アパレルの仕事でお客さんにつっけんどんにされて落ち込んでいるのかもしれません。
何の武器も持たずにお客さんに買ってもらおうとするだけだからそんな風に凹むんです。
これがアナタの中に事前に仕込んだ『ノウハウ』を実験するつもりで仕事をした結果なら、「なるほど、これだとうまく行かないことがわかった。」という立派なフィードバックを得たことになるんです。
もうこの失敗こそが財産。
そうやって仕事を使って勉強するつもりでいれば
お客さんが理想の自分の姿を想像してしまうようなコーディネート論を研究して、接客を受けてくれたお客さんが聞き入ってしまうぐらい語ったり、
お客さんが目を通しそうなファッション誌全てに目を通して、お客さんが「コレコレ!」となるようなアイテムを集中的に押し出したり、
ハリウッドセレブのファッションスタイルを研究してマネキンごとにそっくりにコーディネートし、その下には説明のポップを付けてみたりすれば、
訪れたお客さんのお店の滞在時間が増えるかもしれません。
今、適当に思いついただけでもこんなアイデアが出てきました。
これ、全て仕事の中で実現できますよね?
このアイデアにマーケティングの理論や、デザインの法則なんかの裏付けがされていれば、
もはやアナタはただの販売員から『アパレルマーケッター』に転職せずに転職したようなものですよ。
販売を辞めた後にでも努力や工夫が転職時に伝わりやすいようにしておく
販売とか小売りの仕事ってのはとかく、世間では下に見られがちです。
「大学まで行かせたのに、よりによって小売りなんてやんのか!」
なんて心無い言葉を親に吐かれた人もいるでしょう。
転職市場でも理系のエンジニアにはスキルシートがあるし、有資格者は言わずもがな。面接官が客観的に判断できる材料が多いんですよね。
ところが販売の仕事で身についたことというのは、ともすれば「一生懸命頑張りました」なんていう小学生の作文レベルになってしまうこともしばしば。
うまい文章で飾り立てれば飾り立てるほど胡散臭くなってしまうんです。
だからこそ、裏付けを持ちましょう。
きちんと勉強して、それを仕事に反映し、データを取って、残しておきましょう。
仕事のポートフォリオを作るんです。
いざ、転職先の面接で、仕事のことを聞かれた時に
「一生懸命頑張りました」で伝えるのか
「マーケティング理論とデザインを絡めた売り場作りを色々試してまして、これなんですが…ドンっ!(約100例の売り場写真とそのバックボーンとなるマーケティングやデザインに関する注釈を散りばめたポートフォリオ)」で伝えるのか、
どっちがいいと思います?
これは販売の現場に出ているアナタだからこそできる、メーカーや問屋にとっては喉から手が出るほど欲しい貴重な『データ』です。
それを独自に研究し、創り出すことのできるアナタという人材を果たして転職市場は放っておくでしょうか?
そういった姿勢で仕事に臨む人柄というのは確実に伝わります。
販売の現場で蓄積できる『モノを売る』という技術は人間の経済活動における根源的なもの、
経済活動が始まった頃の古代のフェニキアの商人たちだって遠方から獲得した様々な物品を少しでも高い値段で売ろうとあの手この手を尽くしていたはずです。
そういった根源的な営みに根差した技術を身につけることはプログラミングやテキストの資格勉強なんかよりよっぽど潰しが効くとは思いませんか?
販売の現場ではキチンと仕事を勉強する人間はほぼ皆無です。
何故ならなんとなくオペレーションを回せば仕事したような感じがするから。
そんな中で独自の勉強の成果を仕事に活かすなんてことをしたら、今の仕事でも一目置かれる存在になるでしょうし、転職活動においても自分がやってきたことに絶対の自信を持って臨めるはずです。
ボクサーはリングに上がる時には「絶対に負けるはずがない」というところまで練習で仕上げて試合に臨みます。
アナタも販売の仕事なんて辞めて、自分のリングに上がりたいと思っているなら
「自分の仕事にここまでやってきた」という絶対の自信を持って辞めるために頑張りましょう。
頑張るというのは残業することや、予算を達成することではありません。
お客さんの困りごとを解決するために勉強をし、仕事の時間をフルに使って解決に向けた手立てを講じた事を誰にでも伝わる形で記録する事です。
販売の現場という、すぐに勉強の成果を試せる絶好の場所で、ガンガン自分だけのノウハウやスキルを獲得して、販売の仕事から『卒業』しましょう。