DIYによる本棚の作り方としてはしっかり部屋の養生をして、本棚を寝かした状態になるように組み立てていけばOK。
慣れてくれば片手で木材押さえながらインパクトドライバーで長いネジもガンガン打ち込めますが、最初のうちはコーナークランプを使うとすごく便利。
メジャーや差し金で取り付け位置や直角をしっかり確認しながら組み立てていけば、「え?これだけ?」ぐらいの作業でオリジナルの本棚は作れます。
※この記事はDIYの第一歩~から続く全8回の講座の7回目です。⇒第1回目『DIYの第一歩は資料集め。本や雑誌を見なくてもアイデアがジャンジャン湧いてくる必須ツール』
本棚を組み立てる前に床と壁の養生
『現役ホームセンターのおじさんが選ぶDIY初心者が本棚作るのに必要な最低限の工具リスト』の記事でも触れたようにDIYはけっこう床や壁を痛めがちなのでキチンと養生しましょう。
作業スペースにプラダンを敷き、壁に貼り付ければ十分です。
買い出しの前はキチンとやろうとして色々買い込むんですけど、
材料を目の前にするとついつい早く作り始めたくておろそかにしてしまうんです。
しかし、たかがDIYとはいえど家の中で大工作業をするのはプロと同じ。
家に傷をつけて困るのもあなたです。
あわてず焦らず、しっかりと作業スペースから作り込むことで作品のクオリティも上がります。
コーナークランプで仮組みすると作るのが楽だしケガしにくい
本棚を寝かせた状態で作り始める
本棚は仰向けに倒した状態になるように作っていきます。
最初から起き上がった状態で作るのは重力が邪魔するので無理です。
二人以上で作業するなら不可能ではありませんが、このぐらいの簡易的な本棚であれば後で起こした方が楽なので最初は寝かせた状態で作ります。
四隅をコーナークランプで押さえるとすごく便利
慣れてくると木材を片手で押さえながら、もう片方の手のインパクトドライバーでネジを締める、なんてこともできるようになります。
しかし最初のうちは両方の手で違う作業をするのはなかなか難しいです。
集中して作業しないと、インパクトドライバーの先端がネジから外れるカムアウトなどでケガをする恐れもありますので
- 材料を押さえる
- ネジで留める
この二つは別々に行うのが理想です。
大人二人以上でDIYを行う場合は一人が材料を固定して、もう一人がネジを締める、といったことができます。
しかし、趣味のDIYですから一人で作業することも多いです。
そういった場合は『コーナー クランプ』を活用しましょう。
四隅をコーナークランプで留めた状態であれば、材料を必死に押さえつけなくてもいいので、インパクトドライバーのネジ留めに集中することができます。
本棚の側板と棚板を組み立てる
DIYで棚を作るときに使える『家の中で静かに長いネジを打ち込む方法』
コーナークランプで仮組みした本棚の側板と上下の棚板をネジ止めします。
使うネジは軸細コーススレッドの75mm。
なぜ軸細コーススレッドを選ぶのかは『マンションDIYの強い味方!本棚のパーツは木材のカット加工サービスを使って切り出す』の記事で解説しました。
騒音や作業環境の整った工房ではなく、マンションの室内で行うDIYの場合なるべく騒音は出したくないですよね。
75mmもの長さのネジを打ち込もうとすると普通のインパクトドライバーではかなり大きな打撃音がします。
それを回避するには、打ち込むネジよりも細いドリルで下穴を開ける。
この方法がオススメです。
1.クランプで留めたい木材同士を固定する
2.ネジを留めたい場所を決める
3.使うネジよりも細くて短い穴になるようにドリルで下穴を開ける
この方法のメリットは2つ。
- インパクトドライバーにかかる負荷を軽減することで音を出さずに長いビスを打ち込める。
- 下穴がネジのガイド役を果たすので変な角度でネジが入っていく失敗をしにくくなる。
この2点です。
そして長いネジを実際に打ち込んでいく時は
1.インパクトドライバーを持たない方の手でネジの頭のすぐ下を持つ。
2.下穴にまっすぐ入るようにネジを軽く打ち込む。
インパクトドライバーの回転数を調節できるようなら『弱』、
そうでない場合もトリガーを浅く引いてゆっくりネジの先端だけを下穴にねじ込む。
3.ネジが刺さって自立したら両手でインパクトドライバーを持ち、ネジを最後まで打ち込む。
こうすれば長いネジも安全にまっすぐ、なるべく大きな音を出さずに打ち込むことができます。
コーナー一つに対してネジを最低二つ、残りのコーナーも同じように打ち込んでいきます。
本棚の棚板を組み立てる
次は本棚内部の棚板を取り付けます。
- 1.本棚の下端からメジャーで寸法を測り棚板の高さに線を付ける
- 2.棚板を差し込んでコーナークランプで固定する
- 3.コーナーを留めた要領で棚板も留めていく
コーナーの留め方に慣れてしまえばいい基本的にやり方は同じです。
差し金で本棚の側板と直角になるように線を引くと棚板を水平に取り付けることができます。
本棚の揺れ防止にもなる背板を取り付ける
最後に背板を留めていきます。
背板を付けておくと本が棚の裏へ落ちるのを防いでくれたり、デザイン性を増すだけでなく、本棚自体の強度が増して横揺れしにくくなります。
>>>『マンションDIYの強い味方!本棚のパーツは木材のカット加工サービスを使って切り出す』
- 四隅に差し金を当てて本棚が歪んでいないか確かめる
- 床が本棚の背面になるよう背板を並べる
- 位置が決まったら下穴を開け、軸細コーススレッドで側板に留めていく
- 補強のためのクロスバー取り付け
2×10などの分厚い側板と棚板を留めた後なら、この作業は比較的楽に感じるはずです。
こうやって段々DIYに慣れていきます。
お疲れ様でした。
寸法のミスなどが無ければこの手順で本棚の形なっているはずです。
このままでも十分本棚として使えますが、何も塗らないのは少し味気ないですよね。
最終回は自宅でも簡単にできる色々な塗装の仕方を解説します。