私の受け持つ売り場でも去年あたりからラブリコアイアンを扱うようになったんですが、通常のラブリコよりも若干割高であるにもかかわらず、飛ぶように売れていきます。
特に人気なのは黒!
やっぱりマット塗装と、実際に手で持った時の重厚感にやられちゃう人が多いようです。
そこで今回、こちらの記事で大人気のラブリコアイアンについてまとめてみましたので、
「ラブリコアイアンか、それ以外か」
な状態で迷っている方はぜひ参考にしてみてください。
ラブリコ以外の2×4(ツーバイフォー)突っ張りアジャスターについても、詳しく解説していますのでまずはそちらから読んでいただくと、より理解が進みます。
ラブリコアイアンは屋外用の2×4(ツーバイフォー)突っ張りアジャスター
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ラブリコアイアンは屋外でも使用できるように作られたラブリコです。
通常のラブリコと違い素材が重厚感のあるスチール製でできており、手に取るとズッシリと重く、触ると金属独特の「ヒヤッ」とした冷たさがあります。
通常のラブリコのような樹脂製の素材を屋外で使ってしまうと、ボロボロと粉を吹いたように劣化してきたり、最悪パーツが壊れて2×4で立てた柱が倒れてしまうことにもつながりますが、ラブリコアイアンであればそういった心配はいらなくなります。
なんていう場合に安心して使える2×4アジャスターです。
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通常のラブリコとアイアン仕様の違いは?
通常のラブリコ
樹脂製でできた屋内専用の2×4アジャスター。
アイアン仕様のラブリコ
屋外でも使用できるようスチールに塗装を施した2×4アジャスター。
こういった使い分けになりますが、ラブリコアイアンに関しては屋内で使用しても全く問題ありません。
というより実際にラブリコアイアンを買っていく方はほとんどが「アイアンの方がカッコイイから」買っていく方ばかり。
部屋の中で使う2×4アジャスターを定番のラブリコか、ラブリコアイアンにするかで迷われているとしたら、そこはもう「好み」で決めちゃって大丈夫です。
ラブリコアイアンの種類は2種類
ラブリコアイアンの種類は2種類。
【1×4(19mm×89mm)専用タイプ】
【2×4(38mm×89mm)専用タイプ】
普段SNSなどで見かける床から天井までを突っ張って柱にしているDIYで使われているのが2×4専用タイプ。
キッチンのカウンターテーブル下などの背の低い棚に使われているのが1×4専用タイプです。
それぞれ、
【ラブリコ アイアン 黒マット塗装】
【ラブリコ アイアン 白マット塗装】
が用意されているので
この中から自分の部屋のテイストに合うものを選んでいく感じです。
【ラブリコの使い方】作る際に絶対守ってほしいこと
具体的な設置方法に関してはメーカーの平安伸銅さんの公式ページでも説明されているので割愛しますが、ここでラブリコを使用する際の注意点を一つ。
それは「強く突っ張り過ぎないこと」です。
ラブリコは数ある2×4アジャスターの中でも群を抜いて突っ張る力が強いです。
アジャスターを回せば回すほど、どんどん突っ張る方向に力を加えることができるので、例えば成人男性が力の限り回し続ければ最悪、天井を持ち上げて破壊してしまうこともあり得ます。
とお感じになる方や、「え?どういうこと?困るんだけど」という方は、天井の作りなども交えて詳しく説明してしているこちらの記事もぜひ参考にしてみてください。
ラブリコアイアンで設置できる2×4の長さや柱の間隔
柱の長さはどのくらいまでOK?
ラブリコアイアンで突っ張る木材(1×4、2×4共通)は床から天井までの高さから75mm引いた寸法にカットしたものを用意します。
立てられる柱の長さは2×4(38mm×89mm)が2.75mまで。
吹き抜けの天井とか高級タワマンの上層階とかでなければほとんどの建物の天井高はクリアしている寸法です。
1×4(19mm×89mm)が1.85m。
下駄箱の上に設置するなどは問題ありませんが、床から天井まで突っ張るのには1×4だと薄すぎてたわみなどが出て危険ですね。
2×4アジャスターで作る柱同士の間隔
色々なお客様から頂くのが「柱を何本立てたらいいですか?」という質問。
これに関しては確かどのメーカーさんでも推奨はしていなかったはずなので、私の感覚的なものになってしまうのですが、
柱同士の間隔が900mmを超えないように設計する
この方針で何年も接客していて「うまくいきました!」というお話しか頂かないので問題ないはずです。
といいますのも、一般住宅では910mmを超える間隔で柱を立てることはないので、そこを守っておけば強度不足で使い物にならないDIYにはなりにくいと、私は考えているからです。
例えば「幅が2.4mある壁一面に棚を設置したい」みたいな場合であれば、3分割。
柱同士の間隔がだいたい800mm程度になるようにすれば、「物を乗せたら棚板が歪んできた」なんてことにもなりにくいはずです。
もちろん乗せるものや、棚板の厚み、素材も関わってくる部分なので一概には言えませんが、設計するときの参考にしてみてください。
ラブリコアイアンの耐荷重
ラブリコアイアンの耐荷重は
- 2×4の柱1本につき約20kg。
- 1×4の柱1本につき約10kg。
これは通常のラブリコ(樹脂製)と同じで、スチール製だからといって耐荷重が増すわけではないんですね。
こういった場合には同じラブリコシリーズから『強力タイプ(※2×4専用)』というものが発売されています。
強力タイプになると耐荷重は2×4の柱一本あたり約40kg。
小学生がぶら下がっても大丈夫な強度です。
この強力タイプのラブリコに関してはこちらの記事で詳しく解説していますので、「とにかく倒れにくい強力な2×4アジャスター」をお探しの場合はご参照ください。
ラブリコアイアンに合う棚受けはどんなの?
専用のシェルフサポートを使う
ラブリコアイアンには『シェルフサポート』という2×4の幅(89mm)に合わせた専用の棚受けが発売されています。
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2×4や1×4で立てた柱同士を連結するためのサポートパーツで、2×4分の奥行き(89mm)の棚が作れる上に、柱同士を連結することで強度も増すので、ホームセンターでもラブリコと一緒に買っていく方が多いですね。
奥行きのある棚を作る
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このぐらい奥行きのある棚が作りたい場合は市販の棚受けを好きなところに取り付ければOK。
ケージーワイ工業の『カラーアーム棚受け』は黒や白の塗装の風合いがラブリコアイアンとマッチしますし、サイズのラインナップも90~300mmまで、30mm刻みで用意されているのでおすすめです。
自由に高さを変えられる棚を作る
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棚の高さをすぐに変えられるようにしたい!
こういった場合はロイヤル工業の棚受けがおすすめです。
『チャンネルサポート』と呼ばれるスリットが入った金属棒を2×4にネジ留めすることで好きな位置に棚受け(ブラケット)を引っ掛けられるようになります。
ロイヤル工業は店舗用の什器を扱う大手メーカーですが、一般のホームセンターでも買うことができます。
ラインナップも豊富で、特に洋服の収納に関してはハンガーパイプなども組み合わせればアパレルショップと同じレベルの洋服棚を作ることができるので、私もお店の什器を作る時などに重宝しています。
▲数え切れないほどある便利な部材が全種類閲覧でき、実際の部材の細かい寸法まで確認できるので目を通しておくと収納のイメージが膨らみますよ。
ジョイントを使えば長い2×4を使う必要なし!
いざ2×4を買って家に持ち込もうとした時に気付くのが…
といったトラブルです。
特にマンションなどの場合は2m以上の木材を運ぼうとすれば
- エレベーターに入らないので階段で運ぶ羽目になった
- 階段の踊り場で引っかかって曲がれない
- 他の住人や管理人から白い目で見られる
- 部屋に入って気を抜いた瞬間に長い木材で天井を小突いてえぐれる
こういったトラブルはもはやDIYあるあるネタの領域です。
もし柱1本に対してそこまでの強度を求めないのであればぜひ柱を2分割で持ち運ぶことを検討してみてください。
ラブリコには2×4の柱同士を接合するジョイントパーツがあるので、これを使えば
みたいな使い方もできます。
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ジョイントを使った場合、柱の耐荷重が20kg→10kgと半減してしまうのですが、「それで充分」という場合には2×4の搬入が格段に楽になるので、とくに
- DIY初心者の方
- 女性や長くて重たい材料の扱いに不安のある方
こういった方の場合にはジョイントの使用をおすすめします。
『ラブリコ アイアン』に関してその他ご質問等あればぜひコメント欄にてお知らせください。仕事の合間に調べて(笑)記事に追記いたします(^^)