何の運命の巡りあわせか、ターミネーターシリーズの最新作の公開初日にたまたま休みだったので、初回公演のチケット取って観てきました!
熱が冷めないうちにゴリゴリのネタバレ記事を書きますので、知りたくない方はブラウザの戻るボタンを、
ちょっと気になる、またはもう観てきたという方はぜひお付き合いください。
ジョンは殺されてる、『T2』以後の世界
今回の『ターミネーター ニュー・フェイト』は前作『ターミネーター 新起動/ジェニシス』とは関係ございません!
『T3』 『T4』もなかったことになり、完全に『新T3』の位置づけになります。
[voice icon=”https://silentgarage.com/wp-content/uploads/2017/12/e1553724724202.png” name=”ひよこさん” type=”r”]いや、今までの監督の気持ち…w[/voice]
T2以降争われてきた『真の続編』的な立ち位置に、いよいよ深海探査に飽きたジェームズ・キャメロンが乗り出してきた格好。
それはさておき。
ぶったまげたのがあの、ジョン・コナーが!
サル顔とぶっ叩かれたニック・スタールでもなく
いや!セクシー過ぎるだろ!というクリスチャン・ベイルでもなく
しゃぶしゃぶになる前の、みんなが大好きサラサラ超絶美男子だった頃のエドワード・ファーロングが登場します!
しかも、T2当時のサラ・コナーや、世界中の男たちをハーレー乗りに変えた全盛期のシュワちゃんまで!
前作『ターミネーター 新起動/ジェニシス』でもミスターオリンピアとして活躍したボディビルダー時代を彷彿とさせる『T1』のシュワと
それを待ち受けていた現代のシュワが肉弾戦を繰り広げるというシーンがありましたが、今回はそれとは別物。(シュワシュワ言い過ぎてわかんなくなってきたw)
「え?T2当時に撮ってたやつ?」というほど当時の彼らそのまんまなんです。
これはぜひとも観てほしい!
シュワよりでかい強化型女兵士のグレース
今回、救世主を守るポジションを演じる女優のマッケンジー・デイヴィス。
ターミネーター独自の相手の攻撃を避けないアクション、『プロレスアクション』ファンのみなさん、安心してください。
アクションバリバリの人です。攻撃にめちゃめちゃ重み有ります。
今、思い返してみても今回ホントに銃少なめかも。
とにかく殴る、殴る、殴る。
鍛え抜かれた身体と、強いまなざしが強さに説得力を持たせてていい感じです。
「背の高い人だなー」と思ったらこの人シュワより大きいんですね。
いや、公称では
- アーノルド・シュワルツェネッガー 188cm
- マッケンジー・デイヴィス 178cm
ということになってるんですけど、並ぶと明らかにマッケンジーのがデカく見える。
この強さを感じさせるルックスと、アクションのハードさですから『機械同士の殴り合い』の血沸き肉躍る興奮は保証しまっせ!
そこは「アスタラビスタ、ベイビー」だろ!!!
今回の『ターミネーター ニュー・フェイト』はとにかくメキシカン!
舞台も俳優も言葉も最初はずっとスペイン語。
「え?アントニオ・バンデラスがマスクかぶって出てくるの?」
ってなるぐらいメキシコがメインでした。
まぁT2もメキシコ寄りの荒涼な場所が舞台でしたし、サラもヤバいことはメキシコのアミーゴを頼ってた感じでしたもんね。
T2の決め台詞と言えばもちろん!「アスタラビスタ、ベイビー」ですよね!?
「こ、これはあの伝説の名セリフへの伏線か?」とワクワクしながら迎えたクライマックスシーン。
主演のナタリア・レイエスがグレースの身体から取り出した動力源を敵のターミネーター・REV9にぶっさしてトドメを刺すシーンです。
「言うか?」
「まだか!?」
「さぁ!さあ!!!!」
「言えや!!!!アスタラビスタ、ベイビーって言えやぁぁぁぁぁぁl!!!!」
うん、なんかそういうポップなのじゃないんだよね、今回。
なぜ主演のナタリア・レイエスに言及しないのか?
なぜ私が主演女優のナタリア・レイエスに言及しないのかと言えば、そこには何もないからです。
T2以降、私らオールドファンは『定型の構図』に俳優を当て込んで楽しんでいるだけ。
突如として巻き込まれる主人公、それを導く人、守るターミネーター。
この大好きな構図が完成してしまった以上、あとはそこに誰を当て込もうが新キャラが私らの心に大きく影響を及ぼすことはないんでしょうね。
かといってシュワにあのころのような主役感を求める方が無理なわけで(だってもう72歳だよ!w)
「アスタラビスタ、ベイビー」のような露骨なオマージュを出せなかったのも、それを出すと主役不在の軽さが目立ってしまうからなんじゃないのかなーと。
「アスタラビスタ、ベイビー」を出さないんじゃなくて、出せなかった。
そのぐらいあの頃のアーノルド・シュワルツェネッガーの説得力はすさまじいものがあった。
この『絶対的主役感』は今の器用になり過ぎた俳優さんには出せないんだろうなー。
それでも太いシュワの上腕!
まさかのカールおじさんとしてアメリカンダディを演じているT-101。
テキサスの丸太のような太くて艶々の上腕と浮き出る血管は健在で、俳優アーノルド・シュワルツェネッガーの意地を見た気がしました。
これだけでもオールドファンはお腹いっぱいなのです。眼福、眼福。
エンディングは白でも黒でもない、ターミネーターらしい『グレーエンド』
シュワちゃんが死なない前作『ターミネーター 新起動/ジェニシス』はこれからの年老いていくアーノルド・シュワルツェネッガーに違和感を持たせないための布石だったのかなーと思って微笑ましく見てたんですが、今回はそういうの無し!
ジョンを殺した後にのうのうと人間としての幸せを味わってしまった殺人犯への贖罪が完了します。
なんだかんだで、ターミネーターは父親が身を呈して家族を守る『父性』の物語なんだよなー。
こんな80年代から続くオールドテーマな映画を観に来てるぐらいですから、やっぱりシュワが大好きなわけで、
最後に身を呈して敵のターミネーター・REV-9にトドメを刺して完全に壊れてしまった『シュワルツェネッガーのターミネーター』を観るとやっぱり悲しくなってしまいます。
まぁ、これはおそらく1991年当時、リアルタイムで観ていたファンが味わった感覚に近いのかもしれませんね。
そして最後のシーン、運命の継承が行われます。
慣れ親しんだ平和の象徴としての公園で無邪気に遊ぶ子供達、今回はサイバー戦争に巻き込まれずに済んだグレースを見守るダニーが決意を新たにし、それをサラが後押しする形で物語は終わります。
結局は人類は今後も『審判の日』を先延ばしすることでしか生きていけない、そんなメッセージ受け取りました。
便利だと思って作った包丁で、凶器として人を殺し始める。
そうさせないのはいつだって使う人の意思の力のみ、そんな感じですかね…。
おいおい…
陳腐な感想しか持たなくていいのがハリウッドアクション映画ですよw
ぜひ、劇場で楽しんでください。