PCデスクの天板におすすめなのは『集成板』
PCデスクの天板におすすめなのはズバリ!『集成板(しゅうせいばん)』です。
小さな角材サイズにまで細かくした木材を接ぎ合わせて一枚の大きな板にしている材料で、
ベニヤ板のようなささくれが立つことも少なく、汚れが付くことなどを気にしないのであれば、
そのままPCデスクの天板にすることもできます。
サイズ感がPCデスクにピッタリの『集成フリー板』
集成板の中でもPCデスクにピッタリなサイズ感な上に、無駄がなく、値段がお手頃なのが『集成フリー板』です。
- 一般的な集成板のサイズ 約 1820mm×910mm =3×6板(さぶろくばん)
- 集成フリー板のサイズ 約 4200~2100mm×500~600mm
例えば、部屋の壁に突きつけるような配置で、1900×600mmのPCデスクを作ろうとすると3×6板から切り出すことはできませんが、フリー板であれば無駄なく切り出せます。
集成板&フリー板の樹種、素材ごとの特性
集成板は「素材として何の木を使っているか」によって、さまざまな種類があります。
一番手に入りやすいパイン材
最も流通の多い松材。価格も安価でサイズ展開も豊富。
柔らかいので切り出しや穴あけ加工がしやすく、初心者DIYにも最適。
PCデスクを置いて作業したり、プリンターや書類などの重量物にもしっかり耐えられますが、
シャーペンやボールペンで書き物をする時などは、跡が残ったりします。
気分は大富豪、高級品のオーク材
一番馴染みがあるのはウィスキーの樽。
実はあのウィスキーの甘い香りはこのオーク材そのものの香りが長い時間をかけてお酒の方に移ったものです。
ですのでオーク材のフリー板からもかなり甘い、いい香りがします。
この辺りは好みがわかれるところだと思うので、現物を見て、嗅いでみるのをおすすめします。
デメリットとしては値段が高いこと。
パイン材の2~2.5倍の値段で販売されていることが多く、単にPCデスクが欲しいだけなら同じ予算で既製品のものが買えちゃうと思います。
硬くて丈夫で長持ち!本格派のタモ材
「シンプルだけど素材感にこだわっている人の家」っぽく見える木材です。
ナチュラル系が売りの家具雑貨ブランドでも「とりあえずタモ使っときゃ間違いないっしょ」と言わんばかりによく使われています。
独特のくすんだ感じのベージュ色の色味と、ハッキリとした木目が出ているので、パイン材のような明るくてかわいらしい感じよりもかなり大人な印象になります。
硬さからくる傷のつきにくさや、ダイニングテーブルはもちろん、PCデスクとして使った場合のしなりにくさなどは申し分なく、
『DIYっぽくない高級な家具店で買った感じのするPCデスク』を作りたいならおすすめです。
なんちゃってタモに見えるから職人御用達のラバーウッド
「タモ材は使いたけど予算的にちょっと合わないなぁ…」という場合おすすめなのがラバーウッド、ゴムの木です。
ゴムのイメージとは程遠く、材質はしっかり硬く、体重をかけた時のしなりなどにも負けない強さがあり、値段も安価。
まさに質実剛健。
職人さんの中にはタモだと予算的に高くなるからラバーウッドに塗装かけて『タモっぽく』見せたりもするって方もいました。
傷つくのが味になる、柔らかくて加工しやすい杉材
杉材はタモ材やオーク材の硬さとは逆に、先のとがったもので少し小突くだけでも跡がつくぐらい柔らかい木材です。
逆に言うと、あえて傷をつけてアンティークっぽく見せるにはうってつけの木材。
ドライバーやバール、粗目の金やすりや、アスファルトの路面にこすりつけたりなど、わざと荒々しいダメージ加工を施した後に、
『オイルステイン』や『ワックス系の塗料』を塗り込むと、傷がついた部分とそうではない部分の塗料の入り方にムラができるので、それだけで長年使い古したような雰囲気が作れます。
「見た目がキレイな感じのPCデスクじゃ物足りない」というインテリアの世界観にこだわりのある場合には『杉材+着色系塗料』の組み合わせがおすすめです。
デメリットですが、柔らかく、小径の木材から切り出すことも多い国産材なので、反りや曲がりがあるものも多いです。
木口を見て芯が残っていない『芯去り材』を使っている集成材を選ぶと後々の曲がりが少なくて済みます。
オシャレな上にしっかり使えるアカシア材
近年、流通量が格段に増え、様々な木工品でも目にする機会の増えた木材です。
一番の特徴は濃い茶色の部分と、クリーム色の白い部分の濃淡がハッキリついた木目。
これにより独特のパターンが生まれ、かなり派手に見えます。
見た目のキャッチ―さや、安価な値段にも関わらず、材質は硬いのでPCデスクやダイニングテーブルとしてなんの問題もなく使えます。
PCデスクの天板の厚みは25mmぐらいあると安心
PCデスクが初めてのDIYって人も多いですよね。
そこでネックになるのが
「天板の厚み何mmにしよう?」問題。
色々意見はあるとは思いますが、25mmぐらいあるといいです。
肘をついて体重をかけた時なんかにも、天板がしならずにしっかり支えてくれる感じがあるので安心感がありますし、
PCのモニター以外にもプリンターなんかの周辺機器を載せることを考えても、天板の厚みは厚い方がいいです。
だって5mmケチって、後からPCデスクしなってきた方が嫌じゃないですか。
PCデスクの幅がマックのモニター1台分ぐらいとか、幅が狭いPCデスクを作る場合は荷重がほとんど脚に逃げてしまうので、天板の厚みが20mmぐらいでも大丈夫です。
PCデスクの天板には何か塗った方がいい?
基本的には『水性ウレタンニス』などの塗料でコーティングした方がいいです。
- 手をよく置く位置などに黒ずんだ汚れが付きやすい
- 冷たい飲み物などの結露やコーヒーなどのシミが残りやすい
- ホコリや細かいゴミが木目に引っかかって拭き掃除がしにくい
- 木材が湿度の影響をモロに受けるので反りやねじれが出やすい
木材を無塗装で使うとこういったデメリットがあります。
『水性ウレタンニス』ってどんな塗料?
木材の木目はそのままに、濡れたようなツヤ感が出る塗料です。
これを塗っておくだけでも木材に対するコーティングになりますから、汚れが木材そのものに染み付いたりするのを防いでくれます。
一度塗るだけでも何も塗らない場合に比べてかなりツヤが出ますが、何度も塗り重ねることで『水飴のようなツヤッツヤな感じ』を出すこともできます。
水飴のようなツヤッツヤの天板を作るには
①天板全体をやすりがけ
紙やすりの番手(#○○〇と表記されてる)を180→240→400→600→1000の順に上げながら天板全体の手触りを滑らかにしていく。
②水性ウレタンニスを薄く、何度も塗り重ねる
一度にたくさん塗ろうとせずに、何度も何度も、それこそ何日も時間をかけるつもりで塗り重ねる。
そうすることで天板表面に分厚い透明な幕が形成されるので、それが独特の水飴のようなツヤを生む。
③やすりがけ⇒バフがけ⇒コンパウンドで仕上げる
塗装のムラをなくすべく、細かいやすりで均一な傷をつけた後に、その傷を徐々に細かくしていく。
インパクトドライバーの先端にバフ掛け用のアタッチメントを付けてヤスリの傷をさらに細かく整える。
最終的にはアクリル板専用の研磨剤などで拭き上げると一気に驚くようなツヤが出る
自宅という限られたスペースでは難しいかもしれませんが、時間と根気さえかければ『水性ウレタンニス+やすりがけ』の組み合わせで、DIYでも木材にギターのようなツヤを出すことは十分可能なのでぜひチャレンジしてみてください。